龍馬関連の小説の感想【龍馬以外が主人公・幕末明治が舞台】
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さなとりょう
太田出版
著者:谷治宇
2017年3月
\1,600
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2024/3/16 up
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序盤は緩めでしたが、ページが進むにつれて加速度的に面白さが増しました。登場人物の造形もしっかりしており、この人ならこんな感じだろうと、スーッと頭に入って来ます。歴史・ミステリー・アクションの調和が良く、スラスラ読めます。佐那派の私としては、終章では涙をこぼしてしまいました。こんな結末を用意していただき、著者にお礼を言いたいです。
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お龍
新人物文庫
著者:植松三十里
2009年9月
\714
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2024/3/16 up
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久しぶりに龍馬関連の小説を読みましたが、なかなか面白いです。龍馬の妻(阿井景子著・ちくま文庫)が悶々としているのに対して、さらっとしてます。お龍の境遇が常に経済状態で説明されており、リアリティーを感じます。お龍が松兵衛を好きになってゆく過程と光枝と松兵衛の戸籍の謎に対しても、面白く、ほのぼのとする解釈です。
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おりょう残夢抄
PHP
著者:中津文彦
2001年6月
\590
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2024/3/16 up
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おりょうが主人公の小説です。慶応3年11月15日の下関から話がはじまります。龍馬が暗殺されてから、下関、高知、京都、大阪、東京とおりょう自らが犯人を捜し求めます。おりょうがいくら美人だからといっても、あまりにもあちこちで危ない目にあいすぎ。(^_^;)
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誰が竜馬を殺したか
光文社文庫
著者:三好徹
2000年2月
\457
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2024/3/16 up
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明治34年3月、貴族院議員の谷干城が衆議院議長の片岡健吉に呼び止められ、去年でた「近畿評論」に見廻組の今井信郎が坂本竜馬を斬ったのは自分だと語っていると言われた事から物語が始まります。犯人が誰だったかはさておき、維新後の匂いを少し感じながら、龍馬暗殺の犯人探しを読めたのは楽しかったですが、引用される日記などの資料が原文そのままの掲載なので、苦手な方には難しいかもしれません。
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龍馬の妻
ちくま文庫
著者:阿井景子
1998年6月
\640
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2024/3/16 up
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お竜の小説です。前半は、龍馬が没するまでのお竜の半生を描き、後半はお竜の没落を追っています。特に、ラストの妹光枝と夫西村松兵衛の不思議な関係は、小説とは言え悶々としたものを感じました。著者の後書きで気に入った文章があったので、抜粋します。
小説であれば、(史実が解ったとはいえ)神経質に訂正する必要はないのかも知れないが、りようが実在の人物であるだけに、わかる限り正確を期したいと思った。(阿井景子)
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闇の龍馬
光文社
著者:中津文彦
1995年6月
\540
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2024/3/16 up
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明治12年の大晦日に、元老院議員の中島信行が、土佐の立志社の陰謀に加担したという容疑で仙台監獄に収監されている陸奥宗光を訪ねた。海援隊当時から仲の良かった二人は、話に花が咲くが、中島がある手紙を陸奥に見せた。龍馬が襲撃された数日前に乙女宛に送ったものだ。龍馬が襲撃犯人をあらかじめ知っており、それを乙女に知らせるために、この手紙の中に暗号として書かれているというのだ。二人の会話が続き、維新前の出来事でお互いに話していなかった事実を改めて報告しあう。最後にはある犯人像が浮かんでくる。 幕末に起きた事を丁寧に説明しているので、ある程度龍馬の事を知っていれば、楽しめる小説です。
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龍馬慕情
集英社
著者:加野厚志
1995年2月
\1,650
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2024/3/16 up
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久しぶりに、龍馬関連の小説を楽しく読みました。主人公は龍馬ではなく、「おりょう」です。寺田屋遭難から物語りははじまるのですが、私が読んだ中では龍馬とお竜の関係が一番ほのぼのとした小説です。話しが進んで、三分の一くらいで近江屋の事件を迎えます。それからは龍馬暗殺の犯人探しになるのですが、ワクワクする展開です。恋愛小説と時代劇ミステリーが巧くミックスされた秀作です。また、史実としてのお竜の衰退はまったく描かれていないので、ドロドロとしたお竜を知りたくない方にも抵抗なく読んでいただけます。最終的に犯人は断定されますが、あくまでも小説ですので....後で考えると間違いなく創作でも、面白い小説は読んでいて「史実かな??」と思ってしまいますので、念のため。 あとがきの最後の一行が印象的だので、抜粋します。美女ありき。そして、その行く末はいつも哀しい。
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寺田屋おとせ
光文社文庫
著者:徳永真一郎
1989年5月
\400
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2024/3/16 up
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これはお勧めです。タイトルの通り、お登勢が主人公の小説ですが非常に読みやすく、私は「竜馬がゆく外伝」という位置づけをしたいです。途中、多少の中だるみも感じましたが、それも龍馬や幕末の事件のことを知らない読者には必須の内容で、仕方がないでしょう。「竜馬がゆく」の次に読む小説としては、これがNo1かな...
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龍馬のもう一人の妻
毎日新聞社
著者:阿井景子
1985年8月
\1,200
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2024/3/16 up
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佐那子が主人公の小説です。千葉家に奉公にあがった、よしの視線から佐那子の半生を描いてます。私はおりょうより佐那子の方が好きで、これを読んで司馬遼太郎の佐那よりも人間的な彼女がさら好きになってしまいました。ただ、彼女の事を思うとちょっぴり龍馬が嫌いになってしまうのがつらいです。
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写真師彦馬推理帖坂本龍馬の写真
新潮社
著者:伴野朗
1984年4月
\980
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2024/3/16 up
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龍馬の写真集だと思って買いましたが、実は写真家上野彦馬が主人公の小説です。7章だてで第1章のサブタイトルの「坂本龍馬の写真」がこの本のメインタイトルにも使用されているので誤解しました。龍馬と言うより、幕末のプロカメラマン「上野彦馬」に興味がある方はどうぞ。
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幕末
著者:司馬遼太郎
1977年1月
\638
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2024/3/16 up
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1977年1月に刊行された「幕末」の新装版で、短編が12編です。海援隊が龍馬暗殺の仇討ちと紀州の三浦休太郎を襲った天満屋事件の「花屋町の襲撃」、吉田東洋と那須信吾の不思議な関係を描いた「土佐の夜雨」、田中顕助の「浪花城焼打」など土佐関係の話も多いです。長州脱藩浪士間崎馬之助の「冷泉斬り」にもちょとだけ龍馬が登場します。とにかくタイトル通り、幕末尽くしなので満足できる一冊です。
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